
国内線の運賃検索で、いちばん安い「シンプル」を見つけて予約ボタンに指をかけたところで、座席指定の欄に目が止まる。「出発時刻24時間前から」。娘たちが別々の列に座っている光景が頭をよぎって、手が止まったことはありませんか?
ANAシンプル運賃は、購入時に座席を選べません。子連れで気になるのは、「5人で並んで座れるのか」と、「並び席を予約時に押さえられるスタンダードにすると、いくら上がるのか」の2点です。
この記事では、私(妻と娘3人〔中学生1人・小学生2人〕の5人家族の父)が、ANA公式の案内をもとに、座席指定のルール、5人家族の運賃差額の式、24時間前の段取り、取れなかったときの公式の扱いを1本にまとめました。
目次
この記事でわかること
- シンプル運賃の座席指定がいつからか、運賃別の早見表
- 5人家族の運賃差額を「大人差額×4.5」で見積もる式
- 5人が「3席+2席」になる座席配列の現実と、24時間前の段取り
- 24時間前に取れなかったとき、公式がどう扱うか
【結論】並び席が必須なら、予約時にスタンダード以上。シンプルなら「24時間前の段取り」が必要

結論から言うと、押さえるのは次の3点です。
- シンプルの座席指定は出発時刻の24時間前から。購入時には選べません
- 並び席を予約時に押さえたいなら、購入時に座席指定ができる運賃(スタンダード以上)か、特典航空券。ANA公式も、購入時から座席指定ができる運賃(スタンダードなど)をすすめています。特典航空券は事前座席指定が無料です
- 24時間前に取れなくても、搭乗は断られません。当日、空港で座席番号が渡されます。ただし「並び席の保証」は公式のどこにも書かれていません
判断の流れは、こうなります。
並んで座ることは必須?
├─ はい ──→ 予約時に座席指定できる運賃(スタンダード以上)
│ または 特典航空券(事前座席指定が無料)
└─ 多少離れても許容できる
└──→ シンプル + 24時間前の段取り(後述)
運賃体系そのもの(シンプル/スタンダード/フレックスの違い、獲得プレミアムポイント)は、ANA国内線運賃リニューアル|獲得PP最大+47%の家族試算と新運賃3種完全比較で整理しています。この記事は「座席指定×子連れ」だけに絞ります。
ANA公式の座席指定ルール|運賃別の早見表(2026年10月6日時点)
「24時間前」とは何時のこと?
ANA公式のシンプル運賃のページには、事前座席指定が「出発時刻24時間前から可」と書かれ、注記は「オンラインチェックイン時に空いている席をご指定ください」です。9時25分発なら前日の9時25分が目安ですが、この「ちょうどその時刻」という例は個人のnoteの体験談で、公式の文言ではありません。
運賃別の早見表
ANA公式の運賃一覧をもとに整理しました。適用条件は予約画面でも確認してください。
| 座席指定のタイミング | 該当する運賃 |
|---|---|
| 出発24時間前から | シンプル/セール運賃/ユース/シニア |
| 予約時から可(無料) | スタンダード/フレックス/ANAカード優待割引/株主優待割引/Biz/島民割引 |
| 特典航空券 | 公式に「無料で事前座席指定が可能です」と記載 |
セール運賃(タイムセール)も事前座席指定はできず、出発24時間前からのオンラインチェックイン時に空席から指定する形です。安さで選ぶと、シンプルと同じ状況になります。
上級会員・ANAカードでも、シンプルでは優先されない
誤解しやすいので先に書いておきます。ANAのプレミアムメンバーはステイタスに応じて座席を優先的に選べますが、事前座席指定ができない運賃で買った場合は対象外と公式に書かれています。SFCや上級会員でも、シンプルなら先に席は選べません。
また、ANAカード優待割引の対象は「ANAカード(クレジット機能付き)会員(同一人)が、ANAカードにてお支払いいただき搭乗される場合」です。カード会員本人が同じカードで支払って搭乗する場合の話で、家族全員が事前に座席指定できる制度ではありません。
「改悪」と言われる理由を、事実だけで整理
検索すると「ANA 改悪 座席指定」という言葉が並びます。感じ方は人それぞれなので、事実だけ書きます。2026年5月19日搭乗分から、国内線の運賃はシンプル/スタンダード/フレックスの3種類になり、いちばん安いシンプルは購入時に座席を選べなくなりました。家族連れへの影響は、この点に集中しています。
5人家族で試算|スタンダードにすると片道いくら上がる?
並び席を予約時に押さえたいとき、いちばん気になるのは運賃差額です。私は5人家族なら、この式で見積もっています。
差額(片道)= 大人1人あたりの差額 × 4.5
前提と式の中身
- 大人2人(私と妻)=大人運賃で2人分
- 中学生1人=満12歳以上は大人運賃なので、大人1人分
- 小学生2人=小児(満2歳以上12歳未満)。対象運賃の25%割引なので、0.75人分が2人で1.5人分
2+1+1.5=4.5人分。大人1人の差額が3,000円なら、5人で片道13,500円の差です。往復で差額が同じなら×9になります。
ただし、この式は「中学生は大人運賃、小学生は小児25%引き」という前提での目安です。小児割引の対象になる運賃の範囲や端数の扱いは、公式の運賃表と予約画面で確認してください。年齢区分は満年齢で決まるため、中学生でもまだ12歳になっていなければ小児です。
| 大人1人あたりの差額 | 5人・片道(×4.5) | 5人・往復(×9) |
|---|---|---|
| 2,000円 | 9,000円 | 18,000円 |
| 3,000円 | 13,500円 | 27,000円 |
| 4,000円 | 18,000円 | 36,000円 |
報道の例を当てはめると
実際の差額の一例として、Aviation Wireの報道があります。羽田→福岡の翌日便で、シンプル14,970円/スタンダード18,710円、差は3,740円という例です(2026年5月19日の報道)。これに4.5を掛けると、片道約16,800円(3,740円×4.5=16,830円)、往復で約33,700円です。
ここだけは注意してください。この3,740円は、報道で紹介された「ある日・1路線の例」であって、ANAが公表した金額ではありません。差額は日付・路線・時期・残席で変わり、小児運賃の端数処理や割引の対象になる運賃の範囲も、実額は予約画面で確認が必要です。式はあくまで目安としてお使いください。
私はこう考える
年間でどれくらい負担が変わるかは、「2026~2028年」ANA・JAL改定の5人家族の年間負担はいくら変わる?試算で試算しました。1回の差額は小さく見えても、年に何回も飛ぶ家族ほど積み重なります。
そのうえで、私の基本方針は「並び席が必要な便は、スタンダード以上で取る」です。1万数千円は安くない金額ですが、娘3人の席が散らばるかもしれない不安を抱えて当日を迎えるより、地味に精神的な余裕が違います。家族の年齢や性格によって答えは変わります。
5人は「3席+2席」になる|座席配列の現実
シンプルで行く場合、5人家族ならではの壁があります。ANA国内線の主力機の配列は、公式のシートマップによると次のとおりです。
| 機材 | エコノミーの配列 |
|---|---|
| 737-800 | 5〜30列は3-3(A,B,C/H,J,K) |
| 787-8・787-9 | 主に3-3-3(A,B,C/D,F,G/H,J,K) |
機材は路線・便で異なります(A321neoなど他の機材は、この記事では扱いません)。
どちらも1ブロックは3席なので、5人は1ブロックに収まらず「3席+2席」になります。737-800なら、たとえばこんな形です。
前の列 A B C | H J K
後ろの列 A B | ← 3席+隣接する2席(同じ側の前後)
ほかに、同じ列で通路を挟んで3席+2席に分かれる組み方もあります。
私が目にした個人のnoteの成功談は、2人旅や親子2人が中心でした。2人なら隣り合う2席が空いていれば足ります。一方で、近くの席の3人グループが離れ離れだった、という目撃談もありました。
5人を並べるには、3席連続の空きと、それに隣接する2席の空きが同時に残っている必要があります。2人旅の成功談を、そのまま5人に当てはめることはできません。ここが、運賃差額を払うかどうかの判断材料の核心です。
24時間前に家族で並んで取る手順(ANAアプリ)
シンプルで行くと決めた場合の段取りです。ANA公式で確認できる範囲と、私の考えを分けて書きます。
前日までに準備しておくこと
- ANAアプリにログインし、予約を保存しておく。予約の検索には予約番号(英数字6桁)か航空券番号(数字13桁)を使います(2026年5月19日から確認番号は廃止)
- アプリは出発24時間前に通知が来ます。メールでも、24時間前にオンラインチェックインの案内が届きます
- 24時間前の時刻を、家族のカレンダーに入れる(これは私のおすすめです)
当日(24時間前)の操作
アプリの「予約を照会・オンラインチェックイン」から「チェックイン開始」へ進みます。複数名で予約している場合は、チェックイン対象を選ぶ画面があります(ウェブブラウザの場合)。座席の指定・変更は出発20分前まで可能で、すでに指定済みでも変更できます。
ただし、座席指定の画面で全員分を一度に選べるのか、1人ずつなのか、家族が別々の端末で同時に操作して問題ないのかは、ANA公式の案内では確認できませんでした。画面の指示に従ってください。
5人のときの考え方(私なら)
ここからは公式の指示ではなく、私ならこう考える、という話です。
- 座席マップを開いたら、まず3席連続で空いているブロックを探す
- その前後の列(または通路の向かい)に、2席が空いているかを確認する
- 全員分が取れそうにないなら、先に子供の席を固める。何を譲れて何を譲れないかを、24時間前になる前に夫婦で話しておくのがいちばん効きます
つまずきやすい点と、24時間を切ってから買った場合
ANAの国内線FAQ(2026年8月6日更新)には、氏名の入力(氏と名の逆入力やスペル)、生年月日、メールアドレスの確認が載っています。これらが正しくても、一部の事象でチェックインできない場合は、空港の自動チェックイン機かカウンターで手続きします。
直前に予約した場合は、公式に「出発の24時間を切っている場合は、オンラインチェックイン画面から座席指定をご利用いただけます」とあります。予約直後から選べますが、そのとき空いている席に限られます。
席が離れた・満席だったとき|公式の扱いと現実的な対処
24時間前にうまく取れなかった場合はどうなるのか。国内線FAQ(2026年8月6日更新)には、次のとおり書かれています。
ご予約いただいた時点で当該便の座席は確保されており、オンラインチェックインや座席指定ができないことで、搭乗をお断りすることはございません。当日、空港の端末またはカウンターで座席番号をお渡しいたします
席が取れなくても、搭乗は断られません。 これは公式の言葉で確認できます。ただし、書かれているのは「座席番号を渡す」までです。「家族の並び席を優先して手配する」とは、公式のどこにも書かれていません。 並べる保証があるとは言えません。
事前に指定できる席数にも制限があります。ANA公式の座席指定のページによると、配慮が必要なお客様用の座席確保や機体のバランス管理のため、事前に指定できる席の数には上限があり、指定できない場合は搭乗日当日に空港で座席指定をする扱いです。
空港の自動チェックイン機は最大6名までまとめて手続きでき、座席の変更もできるので、5人家族でもまとめて手続きできます。空港に着く時間の配分は、子連れの空港アクセス完全ガイドも参考にしてみてください。
私なら、こう動く(公式の保証ではありません)
席が離れてしまったら、私ならチェックイン機で席を確認したうえで、カウンターや搭乗口で「家族で並べる席はありませんか」と相談してみます。ただしこれは一般的な助言で、必ず並び席に変更してもらえる、という意味ではありません。座席が足りないときについては、ANAが「運賃単体で搭乗可否判断をすることはありません」とコメントしたと報じられています(Aviation Wire・2026年6月12日)。
遅延や欠航があった場合の動き方も、事前に知っておくと慌てません。子連れフライトが欠航・遅延したらにまとめています。
子連れ向けの公式サポートは、小学生・中学生連れでも使える?
「子連れなら何か優先してもらえるのでは」と期待する人もいると思います。ANA公式の「小さなお子様連れのお客様」の案内では、次のとおりです。
- 先に機内へ案内(事前改札)は「2歳以下の小さなお子様連れの方、ご妊娠中のお客様」が対象。小学生・中学生連れの我が家は対象外です
- 非常口席は満15歳以上、満8歳未満のお子様連れでない、などの条件があります。お子さんの年齢によっては選べません
- 幼児(生後8日〜2歳未満)は、座席が必要な場合ウェブで予約できません。ベビーベッドを希望するなら、公式は「お子様とのご予約に際し事前に座席指定をご希望のお客様や、ベビーベッドのご利用をご希望のお客様は、座席指定ができる運賃にてご予約ください」と案内しています
乳幼児連れの方は、ベビーバシネット予約のコツも合わせてどうぞ。小学生・中学生連れの5人家族は、特別な優先案内の対象になりにくいのが現実です。だからこそ、座席は運賃選びで先に押さえるほうが安心です。
シンプルか、スタンダードか|判断基準と我が家(5人家族)の場合
判断基準
- 並び席が必須 → スタンダード以上。ANA公式も「事前座席指定をご希望のお客様はスタンダードなど、ご購入時よりお座席の指定が可能な運賃をおすすめいたします」と案内しています
- 多少離れても許容できる(中学生は別席でOK、短い路線など) → シンプル+24時間前の段取り
- マイルで取る → 特典航空券。事前座席指定が無料で可能です
我が家(5人家族)の場合
我が家は、並び席が必要な便は、スタンダード以上で取るのを基本にしています。娘3人(中学生1人・小学生2人)を、安心して座らせたいからです。スタンダード・フレックスはアップグレードができ、シンプルはできません。この点はANA国内線はマイルでアップグレードできるで整理しています。
マイルで家族分を取るなら、座席の問題は最初から避けられます。取り方はANA特典航空券 家族4人で取る方法|予約できない時の回避策が参考になります(4人家族の想定ですが、予約開始日や空席の探し方は5人でも同じ考え方です)。
JALについては、公式ページで確認できたのは、予約と同時にシートマップを見ながら座席を指定でき、運賃によって指定できる座席は異なる、という点までです。「JALなら全運賃で並べる」とは言えないので、運賃ごとの条件は公式で確認してください。
今後変わるかもしれないこと(2026年10月6日時点)
報道によると、ANAは2026年6月26日の株主総会で、シンプルやセール運賃でも事前座席指定を有料で追加できないかという声に対し、「事前座席指定を有料で可能にするようなサービスのシステム対応を開始しており、なるべく早期に開始したい」と述べました(乗りものニュース・Aviation Wire)。
ただし、開始時期も料金も未発表です。2026年10月6日時点で、ANA公式のシンプル運賃のページ(2026年10月5日更新)には有料の事前座席指定の記載はなく、「24時間前から」のままです。有料オプションが始まれば条件が変わるので、予約の前に公式の最新の案内を確認してください。
よくある質問(FAQ)
Q. シンプルで予約したあと、座席指定のためにスタンダードへ変更できますか?
シンプルは予約変更ができない運賃として案内されています(運賃表)。取り直しや払戻の条件・手数料は運賃ルールで確認してください。この記事では金額は書きません。
Q. 24時間前に間に合わなかったら、搭乗できませんか?
搭乗できます。公式FAQに「搭乗をお断りすることはございません」とあり、当日に空港の端末やカウンターで座席番号が渡されます。並び席の保証はない点だけ、覚えておいてください。
Q. 上級会員やANAカードなら、先に座席を指定できますか?
事前座席指定ができない運賃(シンプルなど)で買った場合は、どちらも対象外です。詳しくは前半の「上級会員・ANAカードでも、シンプルでは優先されない」をご覧ください。
まとめ|並び席は「運賃で確保する」か「24時間前に取りに行く」か

- シンプルの座席指定は出発時刻の24時間前から。上級会員でもANAカードでも優先されません
- 5人家族の運賃差額は大人差額×4.5(片道)で見積もれます。報道の例(差3,740円)なら片道約16,800円ですが、あくまで「ある日の例」です
- 5人は3席+2席になるので、2人旅の成功談は当てはまりません。取れなくても搭乗は断られませんが、並び席の保証はありません
- 並び席が必須ならスタンダード以上、マイルなら特典航空券で事前に確保できます。有料の事前座席指定は、2026年10月6日時点で公式に開始の記載はありません
シンプル/スタンダード/フレックスの違いはこちらの運賃解説、ANA・JAL全体の改定の流れは【随時更新】ANA・JAL 2026~2028年の改悪・改定カレンダー、荷物のルールは子連れフライトの手荷物ルール完全ガイドにまとめています。
※本記事は2026年10月6日時点の公式情報・報道をもとにしています。運賃・ルールは変更されることがあるため、ご予約の前にANA公式サイトでご確認ください。
参考になれば幸いです。良いマイルライフを!